学術集会

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学術集会

抄 録

血液領域2 

D-10

血液内科感染症症例に対する当科のコンサルテーションへの取り組みと成果〜深在性真菌症を中心に〜

演者:髙園 貴弘(長崎大学病院 第二内科[呼吸器・感染症・腎臓内科]

目的:

血液内科領域では日和見感染症の頻度が高く、血液内科医だけでは診断・治療に難渋する場合も多い。当科では現在、感染症・呼吸器専門医による院内PHSへのコンサルト受付(常時・紹介状不要)、血液内科・感染症科合同カンファランス、感染症科による毎日のコンサルト症例カンファを行っている。今回、血液内科からの感染症コンサルト症例の診断および患者背景について検討した。

方法:

2012年9月〜2014年11月までに血液内科から感染症科にコンサルトがあり、定期的にフォローした症例を対象とし、感染症診断名、基礎疾患の他、合同カンファランス開始前後での在院日数、死亡退院率、抗微生物薬処方量などの変化について後ろ向きに検討した。

結果:

2013年4月〜2014年11月までの感染症コンサルトは94症例あり、AML、ATL、悪性リンパ腫がそれぞれ26、21、21例だった。深在性糸状菌真菌症としては、侵襲性肺アスペルギルス症(Probable)2例、肺ムーコル症1例、その他の肺糸状真菌症が2例、侵襲性の皮膚糸状真菌症が1例の合計6例あり、肺クリプトコックス症2例も認められた。死亡退院率は、2010-2012年度の11.4%から2013年度以降では、7.96%と低下していた。真菌感染症を疑い抗真菌薬を処方した症例は増加していたが、平均在院日数の延長はみられなかった。

結論:

感染症専門医による血液内科への積極的なコンサルテーション対応は、深在性真菌症を含めた日和見感染症の診断率を向上させ、死亡率の改善に寄与した可能性がある。