学術集会

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学術集会

抄 録

血液領域1 

D-09

当科におけるLiposomal amphotericin B(L-AMB)による経験的治療のまとめ

演者:外山 孝典(宮崎県立延岡病院 内科)

はじめに:

悪性疾患に対する化学療法後の好中球減少症に伴う真菌症は特異的な臨床上に乏しく早期診断が困難である。起炎菌が感染巣から検出された時にはすでに進行していることも多く、予後がきわめて不良である。そこで、発熱性好中球減少症が1週間以上続き、かつ速やかな好中球の回復が期待出来ないと判断されたとき、広いスペクトラムを有する抗真菌剤を投与する経験的治療が推奨されつつある。今回、当院で経験したL-AMBによる経験的治療についてまとめ、その有用性を検討した。

結果:

平成24年4月1日から平成26年3月31日までの2年間で当科でL-AMBを投与したのは33症例であった。その内、化学療法後の経験的治療として投与されたのは19症例、先制・推定治療として投与されたのは7症例、標的治療は7症例であった。経験的治療を行った症例の内訳は、平均年齢が59歳、治療開始時の平均好中球数1,018個、抗菌剤投与開始からの平均期間は9.7日、平均投与期間は25.3日間であった。L-AMB開始後、解熱およびCRPの改善が見られた有効率は52.6%であった。

まとめ:

L-AMBによる経験的治療はきわめて有効であった。心配された腎障害の悪化はほとんど見られず、低カリウム血症もカリウムの補充により対処可能であった。経験的治療としてのL-AMBは有用であると判断された。