学術集会

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学術集会

抄 録

血液領域1 

D-07

小児AML症例における予防的voriconazole投与による髄液中濃度の検討

演者:小林 良二(札幌北楡病院 小児思春期科)

 Voriconazole(VRCZ)はアゾール系抗真菌剤であるが、中枢神経移行がよいとされ真菌性脳膿瘍の際には第一選択薬として使用されることが多い。しかしながら、髄液中のVRCZ濃度に関する報告は比 較的少なく、小児においてはみられない。今回われわれは小児急性骨髄性白血病症例に10mg/kg/dayのVRCZを予防的に使用し、血液中と髄液濃度を測定し中枢神経移行の評価を行ったので報告する。
 症例は6例のAML症例で男3例、女3例、年齢は2〜17歳(中央値10歳)であった。これらの症例において血中濃度と髄液中濃度の同時測定を15回施行した(1症例あたり1〜4回)。その結果、髄液移行比率(髄液中濃度/血中濃度)は34.8〜100%(中央値59.8%)で、有意な正の相関を認め、その濃度はCSF=Plasma×0.47+0.18の式で表された(R2=0.87、p<0.0001)。
 複数回測定した4症例では髄液移行比率は中央値51.25〜91.00%とばらつきがみられた。
 今回の解析はVRCZ予防投与時のもので、実際に中枢神経に深在性真菌症が発症した場合が全く同じとは限らないが、今までに報告がなく貴重なデータと考えられた。より症例を集積して検討を行う予定である。