学術集会

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学術集会

抄 録

稀な菌種2 

D-06

海外で集団感染した急性肺ヒストプラスマ症の3例

演者:平山 達朗(長崎大学病院 第二内科)

症例:

海外で集団感染した急性肺ヒストプラスマ症の3例を経験した。症例は32歳から65歳のいずれも男性。職業は発電プラントのテクニカルアドバイザー。症例1は200XX年8月25日〜9月8日、症例2,3は同年9月3日〜9月21日の間、現地へ派遣され現場監督を行った。3例とも帰国前後より発熱や頭痛、全身倦怠感などの症状が出現し、胸部X線もしくは胸部CTにて両肺びまん性に多発する結節影が認められた。いずれも血清の抗ヒストプラスマ抗体は陽性を示し、2例では気管支肺胞洗浄液中のHistoplasma capsulatumの特異的PCRが陽性(うち1例は血清においても陽性)で急性肺ヒストプラスマ症と診断した。3例全員にイトラコナゾールによる治療を開始したが、2例ではリポソーマルアムホテリシンBへの変更が必要となり、そのうち1例では進行性の呼吸不全のためステロイドの併用を行った。治療後、症状は改善し再燃なく経過している。

考察:

肺ヒストプラスマ症は北アメリカ、ラテンアメリカに多く日本では輸入真菌症として知られているが、近年、海外渡航者の増加に伴い症例数が増加している。通常の深在真菌症と異なり、極めて感染力が強く健常人にも容易に発症する。これまで本邦においてヒストプラスマ症の集団発生例の報告は少なく、若干の文献的考察を加え報告する。