学術集会

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学術集会

抄 録

稀な菌種1 

D-02

膿胸治療中に合併した Trichosporon 属によるカテーテル関連血流感染(CRBSI)の1例

演者:古瀬 秀明(富山県立中央病院 内科[呼吸器])

 症例は75歳男性。脳梗塞後遺症にてADLはほぼ床上の状態だが、全介助で食事摂取は継続されていた。X年Y月Z日、就寝前に顔面蒼白、嘔吐した状態で発見され当院救急搬送。Peptostreptococcusによる左膿胸の診断にて入院となった。同日左肺胸腔ドレーン挿入およびSBT/ABPC→PAPM/BPによる治療を開始。緩徐に全身状態は改善傾向であった。Z+14日に右内頚にCVC挿入。徐々に全身状態は改善傾向であったが、Z+42日より39℃台の発熱あり、Z+44日の血液培養よりTrichosporon speciesが検出された。同定までの4日間はF-FLCZ、同定後はVRCZの投与を開始。発熱時に抜去したCVC先端からもTrichosporonが検出された。なお、その後VRCZ投与により解熱していたが、Z+65日より再度39℃台の発熱あり、同日の血液培養は陰性であったものの、抜去したCVC先端からは再度Trichosporonが検出された。なお、X+42日に採取した血液ではβ-Dグルカンが46.2pg/mlと上昇しており、クリプトコッカス抗原陽性であったが、以後の採血ではすべて陰性であった。なお、VRCZ投与はZ+104日で中止、以後は発熱みとめずZ+112日に軽快退院された。非血液疾患に合併したTrichosporon属によるカテーテル関連血流感染(CRBSI)は比較的稀であり、その治療経過および文献的考察を報告する。