学術集会

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学術集会

抄 録

基礎3 

C-12

クリプトコックス抗原ラテックス凝集反応検査法における交差反応性の検討

演者:戸根 一哉(帝京大学大学院 医学研究科 宇宙環境医学研究室)

緒言:

クリプトコックス抗原ラテックス凝集反応検査(Cryptococcus antigen latex agglutination test;CALAT)は、Cryptococcus neoformansの莢膜多糖(グルクロノキシロマンナン)抗原を検出する方法である。クリプトコックス症における本検査法の診断特異度は高いとされており、臨床現場で広く用いられている。本法はこれまで、non-neoformansCryptococcus属やTrichosporon属に交差反応性を示すことが報告されているが、その他の菌種については十分に検証されていない。近年真菌症の起炎菌は多様化してきていることから、上記菌種以外にどのような真菌に交差反応を示すのか検証することが必要であると考えた。

方法:

担子菌、子嚢菌、およびムーコルを培養し、その菌体から生理食塩液にてMcFarland 標準液No.0.5に相当する菌液を作成した。その上清を本邦で使用可能な検査キットであるSerodirect®栄研クリプトコックス(以下、Serodirect)、およびPastrexクリプトプラス(以下、Pastrex)を用いて交差反応試験を行った。またサンプルに含まれるタンパク質の不十分な前処理による非特異的凝集反応を除外するため、2-メルカプトエタノール(2-ME)処理を行ったサンプルについても同様に解析を行った。

結果:

Serodirect ではSchizophyllum communeCoprinus cinereuPleurotus ostreatusAlternaria alternata、およびMucor circinelloidesに交差反応が認められた。一方、PastrexではCoprinus cinereus、およびPleurotus ostreatusにのみ交差反応が認められた。2-ME処理を行ったサンプルにおいても同様の結果であった。

結論:

本研究によって新たにCALATにおける交差反応の原因が認められた。検査キットによって交差反応を示す原因が異なるため、キットの特性を念頭に検査結果を解釈する必要がある。