学術集会

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学術集会

抄 録

カンジダ症1 

A-02

最近の岐阜大学における内因性真菌性眼内炎症例の臨床的特徴

演者:田中 大貴(岐阜大眼科)

目的:

内因性真菌性眼内炎に関する症例の検討。

対象と方法:

2005年1月から2013年12月までに岐阜大学附属病院眼科において経験した内因性真菌性眼 内炎8例15眼の臨床的特徴を診療録に基づき検討した。

結果:

男性5例、女性3例。平均年齢は59.5歳(レンジ:25〜78歳)。両眼性7例、片眼性1例であった。受診状況では院内3例、院外5例であった。基礎疾患ないし患者背景として、糖尿病(2例)、消化器系手術 の既往(5例)、ステロイド治療中(3例:間質性肺炎1例、髄膜炎1例および辺縁系脳炎1例)があった。また7例で中心静脈カテーテルが装着されていた。初発症状として霧視、発熱および原因検索が各2例、飛蚊症および視力低下が各1例みられた。当科初診時すでに矯正視力0.1以下が6眼あった。原因真菌はCandida albicans 6例(1例は眼内、他は血液から検出)およびC. tropicalis 2例(全て眼内のみから検出)であった。血清中β-D-グルカンの平均値±SDは454.5±848.1pg/mL(レンジ:21〜2533 pg/mL)であった。治療としては全例で抗真菌薬の全身投与(アゾール系7例、キャンディン系4例:重複あり)が行われ、当科受診時ではMCFG (2例)、F-FLCZ (5例)およびFLCZ(1例)が投与されていた。4例6眼で硝子体手術および超音波乳化吸引術が施行された。うち1例2眼では輪状締結術を併用した。最終視力では0.1以下が5眼あり、1例は入院中に死亡した。1例2眼では消炎後に脈絡膜新生血管を発症した。4例で検出された真菌(全てC. albicans)の薬剤感受性試験が行われ、MCFG、FLCZおよびVRCZにおいてそれぞれ≦0.03〜0.03、0.25〜1および≦0.01〜8μg/mLであった。


結論:

硝子体手術の適応となる重症例は近年減少したが、依然として視力予後のきわめて不良な症例が あるので早期の適切な診断ならびに治療の開始は重要である。また脈絡膜新生血管などの晩期合併症に も今後注意を要する。